中古車のオークション評価点とは?4点・4.5点でも安心できない理由

中古車購入

中古車を探していると、

「オークション評価4点」

「評価4.5点の程度の良い車です」

という説明を聞くことがあります。

中古車販売店の店頭ではあまり馴染みがないかもしれませんが、業者オークションでは、出品車両の状態を判断する材料として評価点が付けられることがあります。

そこで多くの方が、

「4.5点ならかなり程度が良いんですよね?」

「4点以上なら安心して買えますか?」

と思うのではないでしょうか。

確かに評価点は、中古車の状態を判断するうえで非常に便利な情報です。

しかし、中古車販売店の立場から言うと、

評価点だけで中古車の良し悪しを判断するのはおすすめしません。

私は仕入れをするとき、評価点だけを見て車を買うことはありません。

なぜなら、

同じ4点でも車の状態は一台一台違うからです。

今回は、中古車オークションの評価点の基本から、4点・4.5点でも安心できない理由、そして販売店が実際にどこを見ているのかまで解説します。


そもそも中古車オークションとは?

一般の方が中古車を購入する販売店とは別に、中古車業者が車を売買する、

オートオークション

という市場があります。

中古車販売店は、

  • 一般ユーザーからの買取
  • 下取り
  • 業者間取引
  • オートオークション

など、さまざまな方法で中古車を仕入れています。

オートオークションには毎週大量の中古車が出品されます。

しかし、販売店がすべての車を現地で細かく確認するのは現実的ではありません。

そこで重要になるのが、

出品票(オークションシート)

です。


オークションシートには何が書かれている?

オークションシートには一般的に、

車種

年式

走行距離

車検

装備

車体の傷・凹み

内装状態

修復歴に関する情報

検査員によるコメント

などが記載されています。

そして、その中の一つとして、

車両の評価点

が付けられていることがあります。

これを見れば、その車の大まかな状態を把握できます。

ただし、ここで非常に重要なことがあります。

評価基準はオークション会場によって完全に同じではありません。

「4点なら全国どこのオークションでも全く同じ状態」

というものではありません。


オークション評価点の目安

評価基準は会場によって異なりますが、一般的なイメージとしては次のように考えると分かりやすいでしょう。

評価点 一般的なイメージ
S・6点など 登録から間もない、非常に状態の良い車両など
5点 かなり状態の良い中古車
4.5点 比較的状態が良く、軽微な傷などがある車
4点 年式・走行距離相応の傷や使用感がある良好な中古車
3.5点 傷・凹み・補修などがやや目立つ
3点以下 状態確認をより慎重に行いたい車
R・RAなど 修復歴車などを示す場合がある

※実際の評価区分・基準・記号はオークション会場によって異なります。

一般の方が見ると、

「4.5点ならほぼ完璧」

と思うかもしれません。

しかし、そうとは限りません。


4.5点でも傷はある

まず覚えておいてほしいのが、

4.5点=無傷ではありません。

中古車ですから、小傷や使用感があることは普通です。

例えば、

小さな線傷。

飛び石。

ホイール傷。

内装の使用感。

小さな凹み。

こうしたものがあっても、車両全体の状態によっては高い評価になることがあります。

つまり、

「4.5点と書いてあるから傷一つないだろう」

と思って現車を見ると、

「思っていたより傷がある」

と感じることがあります。


4点はどのくらい?

中古車オークションでよく見る評価の一つが、

4点

です。

私の感覚では、4点という数字だけを見たら、

「まずは出品票を詳しく確認してみよう」

という位置付けです。

4点だから安心。

4点だから悪い。

どちらでもありません。

例えば同じ4点でも、

A車

ボディ全体に細かな傷はあるが、目立つ凹みは少ない。

B車

一部に目立つ傷や補修跡がある。

C車

外装はきれいだが内装に使用感がある。

というように、状態は違います。


評価点だけでは「傷の場所」が分からない

ここが非常に重要です。

例えば同じ4点でも、

フロントバンパーに傷がある4点

と、

ルーフに大きめの凹みがある4点

では、私は全く同じようには考えません。

バンパーなら交換や補修が比較的しやすい。

しかしルーフの状態によっては、

「なぜここにこの傷があるのだろう?」

とさらに詳しく確認したくなります。

つまり、

点数より「どこに、何があるか」が重要です。


だから販売店は展開図を見る

オークションシートには、車を上から見たような、

車両展開図

が記載されていることがあります。

そこに、

A1

A2

U1

U2

W

などの記号が書かれています。

会場によって表記方法は異なりますが、一般的には、

  • A:傷
  • U:凹み
  • W:補修跡・波など
  • X:交換が必要な状態など
  • XX:交換歴など

といった意味で使われることがあります。

数字は程度を示す場合があります。

私は評価点を見るだけでなく、

この展開図をかなり重要視します。


例えば「4.5点だけどA2が多い」

評価点は4.5。

数字だけなら非常に魅力的です。

しかし展開図を見ると、

右ドアA2。

左リアドアA2。

リアバンパーA2。

ホイール傷。

という車だったとします。

それでも、

「4.5点だからほぼ無傷」

と言えるでしょうか。

購入者がどこまで傷を気にするかによって、評価は変わります。

だから、

点数だけでなく展開図まで見る

ことが重要です。


内装評価も別に見る

オークションによっては、

内装評価

が別に付けられている場合があります。

例えば、

外装評価4.5点

でも、

内装を見ると、

シートに汚れ。

タバコ臭。

ペットの毛。

内張り傷。

ハンドルの擦れ。

などがある可能性があります。

特に、

臭いは写真では判断しにくい

部分です。

タバコ臭やペット臭を気にする方は、評価点だけではなく、検査員コメントも確認した方がいいでしょう。


「評価4.5点=機関絶好調」でもない

ここは特に勘違いしてほしくないポイントです。

オークション評価点が高ければ、

エンジン・ミッション・エアコン・電装品が今後絶対に壊れない

という保証ではありません。

評価点は車両状態を判断する重要な材料ですが、

将来の故障を保証する点数ではありません。

例えば、

評価4.5点。

外装もきれい。

内装もきれい。

でも納車後にバッテリーが上がった。

エアコンに不具合が出た。

センサーが故障した。

ということは中古車である以上、起こり得ます。


年式と走行距離もセットで見る

例えば、

3年落ち・2万km・4点

と、

12年落ち・10万km・4点

同じ4点です。

でも、同じ状態だと思いますか?

私は同じようには見ません。

中古車は、

評価点+年式+走行距離

をセットで考えます。

10年以上経過した車なら、

ゴム。

樹脂。

ブッシュ。

ホース。

電装品。

など、走行距離だけでは判断できない経年劣化もあります。


逆に3.5点だから悪い車とも限らない

これも面白いところです。

一般の方なら、

4.5点 → 欲しい

4点 → OK

3.5点 → やめよう

と考えるかもしれません。

しかし、販売店側は必ずしもそう考えません。

例えば3.5点になった理由が、

外装に目立つ傷が数か所ある

だけだったとします。

エンジンの状態は良い。

内装もきれい。

整備記録もしっかり残っている。

そして傷は自社で安く直せる。

そういう車なら、

仕入れ対象になることがあります。

逆に4.5点でも価格が高すぎれば仕入れません。


評価点が低い理由を見る

大切なのは、

「何点か」ではなく「なぜその点数なのか」

です。

例えば、

3.5点。

なぜ?

→ 大きめの傷がある。

なら、その傷を確認します。

別の3.5点。

なぜ?

→ 内装の状態が悪い。

なら、内装を確認します。

つまり、

評価点は答えではなく、詳しく見るための入口

と考えると分かりやすいでしょう。


「R点=絶対ダメ」でもない

オークションでは修復歴車などに、

R

RA

などの評価が付く場合があります。

※表記や基準は会場によって異なります。

一般の方からすると、

「R点なら絶対買ってはいけない」

と思うかもしれません。

しかし販売店側では、

どこを修復したのか

まで確認します。

例えば修復箇所や程度によって、車両への影響は違います。

もちろん修復歴車は、修復歴なしの車より慎重に確認する必要があります。

しかし、

Rという文字だけで状態のすべては分かりません。

逆に、

「修復歴なしだから絶対安心」

とも言えません。


修復歴なしでも板金歴はある

ここも一般の方には非常に分かりにくいところです。

例えば、

ドアをぶつけて交換した。

バンパーを交換した。

フェンダーを補修した。

こうした修理歴があっても、必ずしも「修復歴車」になるとは限りません。

中古車業界でいう修復歴は、

車体の骨格部分など、定められた部位の修正・交換歴

を基準に判断されます。

つまり、

修復歴なし=一度も板金・交換されていない車

ではありません。

ここも評価点と一緒に覚えておきたいところです。


オークションシートで私が見る順番

私がオークション車両を見るなら、評価点だけを見て入札することはありません。

大まかには、

①年式

②走行距離

③評価点

④展開図

⑤検査員コメント

⑥内装評価

⑦修復・交換歴

⑧装備

⑨車検

⑩相場

というように、複数の情報を組み合わせます。

そして、

「この状態なら、いくらまで仕入れられるか」

を考えます。

評価4.5点でも相場より高ければ買いません。

3.5点でも状態と価格のバランスが良ければ検討します。


検査員コメントはかなり重要

オークションシートを見るなら、

検査員コメント

も重要です。

例えば、

「エンジン異音」

「エアコン不良」

「下回りサビ」

「シート焦げ」

「ペット毛」

「タバコ臭」

「警告灯点灯」

など、車両について気になる内容が記載されていることがあります。

評価点が高くても、

コメント欄に重要な情報が書かれている

可能性があります。

だから私は、

点数より文字を読む

くらいの意識で確認します。


雪国の車なら評価点より下回りを見ることも

特に雪国で使われた中古車。

外装評価4点。

ボディもきれい。

しかし下回りを見ると、

錆がかなり進んでいる。

こういう可能性もあります。

融雪剤が使われる地域では、下回りの状態は非常に重要です。

私なら、

フレーム

サスペンション周辺

マフラー

配管

ジャッキアップポイント

なども確認します。

つまり、

評価点が高い=下回りまで新品同様

ではありません。


オークションシートを見せてもらえる?

販売店によって対応は異なります。

オークション仕入れの中古車なら、

「オークションシートを見せてもらえますか?」

と聞いてみるのも一つの方法です。

販売店が開示可能なら、

評価点だけではなく、

展開図・検査員コメント・内装評価

まで見てみてください。

ただし、すべての中古車がオークション仕入れではありません。

下取り車や買取車など、そもそもオークションシートが存在しない車もあります。


「オークション4.5点!」という広告だけで買わない

販売広告に、

「高評価4.5点!」

と大きく書かれている。

これは一つの安心材料にはなります。

しかし、

4.5という数字だけで契約するのはおすすめしません。

確認したいのは、

  • どこのオークションの評価なのか
  • 出品されたのはいつか
  • 展開図はどうなっているか
  • 検査員コメントは何か
  • 内装評価はどうか
  • 現在の車両状態はどうか

です。


オークション評価は「過去のある時点」の状態

これも重要です。

例えば、

半年以上前にオークションへ出品されたとき、

評価4.5点

だった。

その後、

販売店で展示。

試乗。

移動。

保管。

などが行われています。

現在も完全に同じ状態とは限りません。

逆に販売店が、

傷を補修。

タイヤ交換。

クリーニング。

整備。

を行い、オークション出品時より状態が良くなっている可能性もあります。

つまり、

最終的に買うのは「今、目の前にある車」です。

過去の評価点だけではなく、現在の状態を確認してください。


4点と4.5点なら4.5点を買うべき?

例えば、

A車

評価4.5点
200万円

B車

評価4点
180万円

だったとします。

「4.5点の方が安心だからA車」

と決めるのは早いです。

B車が4点になった理由が、

バンパーの傷とホイール傷

だった。

その傷が気にならない。

機関状態も良い。

整備履歴もしっかりしている。

なら、

20万円安いB車の方が自分には合っている

可能性があります。

中古車は、

点数を買うのではなく、車を買う

ということです。


【保存版】オークションシートのチェックポイント

オークション評価を確認するときは、次の項目を見てください。

  • 評価点
  • 内装評価
  • 年式
  • 走行距離
  • 車検
  • 展開図
  • 傷の場所
  • 凹みの場所
  • 補修跡
  • パネル交換歴
  • 修復歴
  • 検査員コメント
  • 下回りの状態
  • エンジン・ミッションに関する記載
  • 警告灯
  • 臭い・汚れ
  • 現在の車両状態

特に覚えてほしいのは、

「何点?」の次に「なぜその点数?」を見ること。

です。


販売店に聞くならこの5つ

オークション評価点をアピールしている中古車なら、販売店にこう聞いてみてください。

① なぜこの車は4点(4.5点)なんですか?

② オークションシートを確認できますか?

③ 検査員から指摘されている部分はありますか?

④ オークション出品後に修理・板金したところはありますか?

⑤ 現在、販売店側で気になる部分はありますか?

単に、

「4.5点だから程度いいですよ」

だけではなく、

具体的に説明してもらうことが大切です。


結論|評価点は「答え」ではなく中古車を見るための入口

中古車オークションの評価点は、非常に便利です。

大量にある中古車の中から、

大まかな状態を把握する

という意味では重要な情報です。

しかし、

4.5点だから安心。

4点だから問題なし。

3.5点だから悪い車。

これだけで判断するのはおすすめしません。

中古車販売店が見るのは、

評価点+展開図+検査員コメント+内装+修復歴+年式+走行距離+現在の状態。

これら全部です。

そして最も重要なのは、

「なぜ、その評価点なのか?」

です。

4点になった理由が小さな傷なのか。

内装なのか。

補修跡なのか。

それによって車の見方は変わります。

そしてオークション評価は、あくまでオークションに出品された時点での評価です。

最終的にあなたが購入するのは、

評価表の中の「4.5」という数字ではありません。

今、目の前にある一台の中古車です。

評価点は上手に利用する。

でも、評価点だけを信用しすぎない。

これが中古車オークション評価を見るときの重要なポイントです。

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