中古車の下回りはここを見る!雪国の車で特に注意したい錆の場所

中古車購入

中古車を見に行ったとき、多くの人が確認するのは、

ボディの傷、内装、走行距離、タイヤ、エンジンルーム。

このあたりではないでしょうか。

しかし、中古車販売店としてもう一つ必ず確認してほしい場所があります。

それが、

車の「下回り」です。

特に私のように雪国で中古車を扱っていると、下回りの状態はかなり重要だと感じます。

外装はピカピカ。

内装もきれい。

走行距離も少ない。

それでも車の下を覗いてみると、

「思った以上に錆びている……」

という車は実際にあります。

今回は、中古車を購入するときに確認してほしい下回りの錆について、雪国で使用された車を中心に解説します。


なぜ雪国の中古車は下回りを確認した方がいい?

雪国だからといって、すべての車が錆びているわけではありません。

しかし、雪が多い地域で使われてきた車には、錆という点で注意したい理由があります。

その一つが、

道路に散布される凍結防止剤・融雪剤です。

冬になると、路面の凍結を防止するために薬剤が散布される道路があります。

その中に含まれる塩分などが車の下回りに付着し、水分と組み合わさることで金属部分の腐食を進める原因になることがあります。

特に、

雪道を頻繁に走る

下回りに付着する

そのまま洗浄しない

何年も繰り返す

という使われ方をしてきた車では、錆が進んでいる場合があります。


「錆がある=買ってはいけない」ではない

ここは最初にお伝えしておきます。

中古車の下回りを見て、

少し錆がある!この車はダメだ!

と判断する必要はありません。

年数が経過した車であれば、金属部分にある程度の表面錆が発生していることは珍しくありません。

重要なのは、

「錆があるか」ではなく「どの程度まで進行しているか」です。

表面だけに発生している軽い錆と、

金属が膨らんでいる。

剥がれている。

穴が開いている。

強度に関係する部分まで腐食している。

という状態では意味が全く違います。

中古車を見るときは、

錆の有無ではなく、錆の程度を見る。

これを覚えておいてください。


① サイドシル・ロッカーパネル周辺

まず確認したいのが、車体側面の下側です。

ドアの下にある長い部分ですね。

この周辺は泥や水分、融雪剤などの影響を受けやすい場所です。

特に確認したいのが、

  • 塗装が浮いていないか
  • 茶色い錆が広がっていないか
  • 金属が膨らんでいないか
  • 腐食による穴がないか

です。

一見すると小さな塗装の浮きでも、その内側で腐食が進んでいる場合があります。

また、ジャッキをかける部分の周辺も確認してみてください。


② ジャッキアップポイント

タイヤ交換などでジャッキをかける、

ジャッキアップポイント

も確認したい場所です。

ここは車体の重量がかかる場所です。

腐食がかなり進行していると、

ジャッキをかけたときに変形する

ようなケースもあります。

特に古い車や雪国で長期間使用された車では、

ジャッキポイント周辺が潰れていないか。

腐食していないか。

確認しておきたいところです。


③ フロア下部

車の床にあたる部分です。

下から見ると広い金属面があります。

ここも、

錆が一部分だけなのか、広範囲に進んでいるのか

を見ます。

表面に薄く錆が出ている程度なら、年式によっては珍しくありません。

しかし、

塗装や防錆処理が大きく剥がれている。

錆が何層にもなって剥離している。

穴が開きそうになっている。

という場合は慎重に判断した方がいいでしょう。


④ フレーム・メンバー類

ここは特に重要です。

車には、車体の強度を支える構造部分があります。

SUVや4WD、トラックなどでは、下回りを見るとフレームが分かりやすい車種もあります。

私なら、

強度に関係する部分の腐食は特に注意して確認します。

単なる表面錆なのか。

金属が厚く剥がれ始めているのか。

穴が開いているのか。

状態によって意味が大きく変わります。

外装の傷とは違い、

構造部分の深刻な腐食は簡単に考えない方がいい部分

です。


⑤ サスペンション周辺

タイヤの奥を見ると、サスペンションやアーム類があります。

ここも雪や水、融雪剤の影響を受けやすい場所です。

例えば、

  • アーム類
  • スプリング
  • ショック周辺
  • 取付部分
  • ボルト・ナット

など。

金属部品なので多少の錆は発生します。

重要なのは、

取付部分まで腐食が進んでいないか

ということです。

サスペンションは走行性能に関係する部分なので、状態が気になる場合は販売店や整備工場に確認してもらうことをおすすめします。


⑥ ブレーキ周辺

ブレーキディスクの表面は、車をしばらく動かしていないだけでも錆びることがあります。

そのため、

ブレーキローターが茶色い=即問題

ではありません。

走行すると取れる程度の表面錆もあります。

一方で確認したいのは、

  • ローターの腐食状態
  • キャリパー周辺
  • ブレーキ配管
  • ホース周辺

などです。

特に長期間使われてきた車では、ブレーキ配管などの状態も確認しておきたいところです。


⑦ マフラー・排気系

下回りで非常に分かりやすいのが、

マフラーです。

排気系は熱を持つうえ、車の下にあるため水分などの影響を受けます。

そのため年数が経過すると錆が発生することがあります。

確認したいのは、

表面錆だけなのか、腐食が進んで穴が開きそうなのか。

マフラーに穴が開けば排気漏れにつながります。

また接続部分やステーなども確認しておきたい場所です。


⑧ 燃料・ブレーキなどの配管

一般の方には少し分かりにくい部分ですが、私なら配管類の腐食も気にします。

車の下にはさまざまなパイプやホースが通っています。

特に金属製の配管は、

長期間の腐食によって状態が悪くなる可能性があります。

ここは見ただけで判断するのが難しいため、古い車や錆が多い車なら、

「配管類の腐食は大丈夫ですか?」

と整備担当者に確認してもらうのもいいでしょう。


⑨ ボルト・ナット類

下回り全体を見たときに、

ボルトやナットがどの程度錆びているか

も一つの参考になります。

なぜ気にするのかというと、

将来その部品を交換するときに、錆がひどいとボルトが外れにくくなることがあるからです。

最悪の場合、

ボルトが折れる。

切断が必要になる。

周辺部品まで交換する。

など、通常より整備に時間や費用がかかる場合があります。

つまり下回りの錆は、

現在問題なく走れるかだけでなく、将来の整備性にも影響する

ことがあります。


⑩ スペアタイヤ周辺・荷室下

意外と見落としやすい場所です。

車種によってはスペアタイヤが車体下部に取り付けられています。

この周辺も水や泥が付着しやすいため確認します。

またSUVやミニバンなどでは、荷室の床下側も見ておきたい部分です。

外側だけでなく、

荷室内部の床をめくって水が入った形跡がないか

を見ることもあります。

錆だけではなく、過去の浸水などを考えるヒントになることもあります。


下回りが黒く塗られていたら安心?

雪国の中古車では、下回りに黒い防錆塗装が施工されていることがあります。

これは珍しいことではありません。

防錆対策として施工されているケースもあります。

しかし、

黒く塗ってある=絶対に錆がない

とは考えない方がいいでしょう。

重要なのは、

いつ施工されたのか。

そして、

施工する前の状態がどうだったのか。

です。

新車時から定期的に防錆処理されている車と、

錆が進んでから上から塗装された車では意味が違います。

気になる場合は、

「この下回り塗装はいつ施工されたものですか?」

と販売店に聞いてみてください。


「新しく塗ったばかり」の下回りはどう見る?

下回り全体が非常にきれいな黒色になっている中古車もあります。

もちろん納車前の防錆施工など、きちんとした理由がある場合もあります。

ただ、私なら、

「なぜ最近塗装したのか」

を確認します。

下回りをきれいにすること自体が悪いわけではありません。

問題なのは、

元の状態が確認できないこと。

できるのであれば、

「施工前の写真はありますか?」

「施工前に腐食はありましたか?」

などを聞いてみてもいいでしょう。


海沿いで使われていた車も注意

錆に注意したいのは雪国だけではありません。

海沿いで長期間使用された車も、塩分の影響を受ける可能性があります。

つまり中古車を見るときは、

「どこで使われていた車なのか」

も一つの判断材料になります。

ただし、使用地域だけで状態を決めつけてはいけません。

雪国の車でも非常にきれいな下回りの車はあります。

逆に雪が少ない地域の車でも錆びている場合があります。

結局、一番確実なのは、

実際の車を見ることです。


年式が新しいのに錆が多い車もある

「まだ5年しか経っていないから大丈夫」

とも限りません。

車の錆は年式だけでは判断できません。

例えば、

毎日のように雪道を走っていた。

屋外保管だった。

下回り洗浄をほとんどしていなかった。

海沿いで使われていた。

こうした条件が重なると、比較的新しい車でも錆が目立つ場合があります。

反対に10年以上経過していても、保管状態やメンテナンスによって下回りがきれいな車もあります。

だから、

年式ではなく実車の状態を見る。

これが重要です。


下回りはどうやって確認すればいい?

一番分かりやすいのは、

リフトで上げてもらうことです。

販売店に整備工場が併設されているなら、

「購入を検討しているので、可能なら下回りを見せてもらえますか?」

と聞いてみてもいいでしょう。

すべての販売店・車両で対応できるとは限りませんが、可能ならかなり確認しやすくなります。

リフトアップできない場合でも、

スマートフォンのライトを使って車体横から覗く。

タイヤハウスを見る。

後方からマフラー周辺を見る。

だけでも確認できます。

ただし、

絶対にジャッキだけで上げられた車の下へ潜らないでください。

安全が最優先です。


販売店に聞きたい5つの質問

雪国で中古車を購入するなら、私は次のような質問をおすすめします。

①「下回りの錆はどの程度ありますか?」

②「腐食による修理が必要な場所はありますか?」

③「この車はどの地域で使用されていましたか?」

④「下回りの防錆処理はされていますか?」

⑤「納車前に防錆処理をお願いできますか?」

特に重要なのは、

「錆がありますか?」だけで終わらせないこと。

多少の錆ならある車も多いからです。

それより、

「修理が必要になるレベルなのか?」

まで聞いた方が判断しやすくなります。


私なら「錆の量」よりここを見る

中古車の下回りを見るとき、単純に茶色い部分の多さだけでは判断しません。

私なら、

どこが錆びているか

を重視します。

例えば、

マフラー表面に多少の錆。

ボルトに表面錆。

この程度と、

フレーム。

サイドシル。

サスペンション取付部。

ブレーキ配管。

などに深い腐食があるのでは意味が違います。

つまり、

錆は「量」だけでなく「場所」と「深さ」を見る。

これが重要です。


下回りの錆が多い車は絶対に買わない方がいい?

これも一概には言えません。

例えば古い4WD。

希少なスポーツカー。

クラシックカー。

こうした車では、ある程度の錆を前提として検討する場合もあります。

問題は、

価格に状態が反映されているか。

そして、

修理できる範囲なのか。

です。

例えば相場より30万円安く、その理由が下回りの錆。

修理に50万円必要。

それなら本当に安いと言えるでしょうか?

逆に軽い表面錆だけで、価格が大きく安くなっているなら、購入者によってはお買い得になるかもしれません。


【保存版】中古車の下回りチェックリスト

中古車を見に行ったら、この10か所を確認してみてください。

  • ① サイドシル・ロッカーパネル
  • ② ジャッキアップポイント
  • ③ フロア下部
  • ④ フレーム・メンバー
  • ⑤ サスペンション・取付部
  • ⑥ ブレーキ周辺
  • ⑦ マフラー・排気系
  • ⑧ ブレーキ等の配管類
  • ⑨ ボルト・ナット
  • ⑩ スペアタイヤ・荷室下

そして錆を見つけたら、

「錆があるからダメ」ではなく、

表面錆なのか?

腐食まで進んでいるのか?

構造上重要な場所なのか?

この3点で考えてみてください。


結論|雪国の中古車は「上より下」を見るくらいでいい

中古車を購入するとき、どうしても目に入るのは外装です。

ボディがピカピカなら、

「程度が良さそう」

と思います。

しかし雪国で使用された中古車では、

上がきれいでも、下がきれいとは限りません。

特に確認したいのは、

フレーム・サイドシル・ジャッキポイント・サスペンション取付部・配管類。

表面錆程度なら必要以上に怖がる必要はありません。

しかし、金属が剥離していたり、穴が開いていたり、重要な構造部分まで腐食が進んでいるなら慎重な判断が必要です。

そして最も大切なのは、

錆を隠している車を探すことではなく、状態をきちんと把握して買うこと。

雪国で中古車を選ぶなら、

ボディを見る時間と同じくらい、下回りを見る。

これだけでも、中古車選びで大きな失敗をする可能性を減らせると思います。

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