ディーゼル車を購入するときに、意外と見落とされやすいのが**AdBlue(アドブルー)**です。
「AdBlueってそもそも何?」
「なくなったら車は止まる?」
「ガソリンや軽油みたいに頻繁に補充する必要がある?」
「またAdBlue不足が起きたらどうなる?」
中古車を販売していると、ディーゼル車についてこうした疑問を持つ方は少なくありません。
特に注意したいのが、AdBlueを使用する車は、AdBlueがなくなった状態を放置してはいけないということです。
過去には原料となる尿素の供給問題から、国内でもAdBlueの供給不足が問題になったことがあります。
ただし、2026年現在について「日本全国でAdBlueが不足している」と断定できる状況ではありません。
そこでこの記事では、現役で中古車販売店を経営している立場から、
- AdBlueとは何なのか
- なくなると車はどうなるのか
- 警告が出たらどうすればいいのか
- どのくらいの頻度で補充するのか
- 自分で補充しても大丈夫なのか
- 中古ディーゼル車を購入するときの注意点
- 再び品薄になった場合にどう備えるか
を分かりやすく解説します。
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AdBlue(アドブルー)とは?
AdBlueは、ディーゼル車の排出ガスを浄化するSCR(選択触媒還元)システムで使用される尿素水です。
軽油に混ぜて使用するものではなく、車両に設けられた専用のAdBlueタンクへ補充します。
排出ガス中の窒素酸化物(NOx)を低減するために使用されており、トラックだけでなく、ハイエースなど一部の乗用・商用ディーゼル車にも採用されています。
そのため中古ディーゼル車を購入するときは、
「この車はAdBlueが必要な車なのか?」
も確認しておきたいポイントです。
AdBlueがなくなるとどうなる?
ここは非常に重要です。
AdBlueの残量が少なくなると、通常はメーターなどに警告が表示されます。
警告が出た瞬間にいきなりエンジンが停止するわけではありませんが、そのまま補充せずに使用を続けるべきではありません。
車種によって制御は異なりますが、AdBlueを使い切った状態では、エンジン停止後に再始動できなくなる仕様の車があります。
つまり、
「軽油さえ入っていれば走れるから大丈夫」
とは限りません。
また、「警告灯が点いてからあと何km走れる」という数字も車種によって異なります。
そのためネット上の「○○km走れる」という情報だけを頼りにせず、自分の車の取扱説明書やメーカー情報を確認することが重要です。

AdBlueはどのくらいで減る?補充頻度と必要量
AdBlueはエンジンオイルのように劣化したから交換するものではなく、走行することで少しずつ消費される消耗品です。
ただし、消費量は車種・エンジン・走行条件などによって異なるため、「○km走ったら必ず○L補充」と一律には言えません。
特に高速道路を多く走る車、仕事で長距離を走る商用車などでは、年間の走行距離も多くなるためAdBlueの補充機会も増えます。
一方、一般的な乗用ディーゼル車で走行距離が少なければ、頻繁にAdBlueを意識することはない場合もあります。
AdBlueの残量はどうやって確認する?
車種によって異なりますが、AdBlueの残量が少なくなると、メーターやマルチインフォメーションディスプレイに警告が表示される車があります。
「まだ走れるから大丈夫」と放置するのではなく、警告が表示されたら早めに補充することをおすすめします。
特に中古車を購入した直後は、前のオーナーがいつ補充したのか分からないケースもあります。
納車時に販売店へ、
「AdBlueの残量は確認されていますか?」
と聞いておくのもいいでしょう。
AdBlueは自分で補充しても大丈夫?
基本的には、車両メーカーが指定する条件・取扱説明書に従えば、AdBlueを自分で補充できる車種があります。
ただし、何でも入れていいわけではありません。
購入するときは、少なくとも
- 自分の車がAdBlueを使用する車種なのか
- AdBlueの補給口がどこにあるのか
- どのくらい補充する必要があるのか
- 車両メーカーの指定や取扱説明書に適合しているか
を確認してください。
また、AdBlueを軽油タンクへ入れるのは絶対に避けてください。
軽油とAdBlueはまったく別の場所へ補給するものです。誤給油・誤注入した場合は、エンジンを始動せず販売店や整備工場などへ相談してください。
自分で補充するなら10Lタイプも選択肢
AdBlueを自分で補充する場合は、車種ごとのタンク容量や現在の残量を確認したうえで、必要な量を購入しましょう。
通販なら自宅まで届けてもらえるため、重いAdBlueを店舗から持ち帰る手間もありません。
交換・補充時期が近い方は、必要になってから慌てないよう、価格や在庫を一度確認しておくのがおすすめです。
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AdBlue不足が再び起きたらどうする?
過去にAdBlueの供給不安が起きたことから、「また不足したらどうすればいい?」と心配になる方もいるでしょう。
まず大切なのは、必要以上に買いだめしないことです。
AdBlueは「とりあえず大量に保管しておけば安心」というものではありません。保管する場合も、高温になる場所や直射日光を避けるなど、製品の保管条件を守る必要があります。
供給が不安定になった場合は、次のように対応するとよいでしょう。
- 車両のAdBlue残量を確認する
- 取扱説明書でタンク容量や補充方法を確認する
- 警告が表示されたら放置しない
- ディーラー・整備工場・販売店などに在庫状況を確認する
- 通販を利用する場合も必要量を考えて購入する
特に仕事でディーゼル車を使用している方は、AdBlue切れによって車を使用できなくなると業務にも影響します。
「なくなってから探す」のではなく、残量と交換・補充時期を把握しておくことが重要です。
AdBlueを入れる場所には注意
セルフで補充するときに特に注意したいのが、AdBlueと軽油を間違えないことです。
AdBlueは軽油に混ぜて使う添加剤ではありません。
軽油タンクとは別に設けられたAdBlue専用タンクへ補充します。
誤って軽油タンクへAdBlueを入れたり、AdBlueタンクへ軽油を入れたりした場合は、安易にエンジンを始動せず、販売店や整備工場などへ相談してください。
修理費が高額になる可能性もあるため、「たぶん大丈夫だろう」と走行するのは避けましょう。

中古車購入時にはAdBlueの有無も確認しよう
中古ディーゼル車を購入する場合は、価格や燃費だけではなく、購入後に必要になるメンテナンスについて知っておくことも重要です。
特に最近のディーゼル車では、DPFなどの排出ガス浄化装置に加え、車種によってAdBlueを使用します。
中古車を契約する前に、
「この車はAdBlueが必要ですか?」
と販売店に確認しておくだけでも、購入後に「知らなかった」となることを防げます。
現車を確認するときは、AdBlueの残量だけでなく、メーター内に排出ガス関連の警告が表示されていないかも確認しておきましょう。
まとめ|AdBlueは「なくなる前」の確認が大切
AdBlueは、SCRシステムを採用したディーゼル車にとって重要な消耗品です。
残量が少なくなれば警告が表示され、車種によってはAdBlueを使い切った状態でエンジンを停止すると、再始動できなくなる場合があります。
過去には日本でもAdBlueの原料となる尿素をめぐって供給不安が発生しました。
だからといって大量に買いだめする必要はありません。
自分の車にAdBlueが必要なのか、どのくらい残っているのか、どのくらい補充すればいいのか。
この3点を把握して、必要になる前に準備しておくことが大切です。
中古ディーゼル車を検討している方も、車両価格や燃費だけを見るのではなく、AdBlueやDPFを含めた維持管理まで理解したうえで車を選びましょう。

